クラビットと、ジェニナックの違い。 2012/08/01 12:04
これだけ医療技術が発展しても、なお診断にいたるツールがなく、2週間治らなかったら薬を飲めばよい、というのが急性副鼻腔炎です。
しかし、副鼻腔炎ではない人でも、副鼻腔内に液体貯留があり、副鼻腔が重い人がかなり存在するといわれます。そのため、診断精度が一番高い所見は、医師の目から見て経験的に副鼻腔炎だろうと思う人、という漠然とした論文がアメリカで発表されています。つまり、どのような検査をしても、医師のカンに勝るものがなかったわけです。
自覚症状としては、副鼻腔が重い(顔面痛)、のどの奥を垂れ流れる鼻水などです。
メシル酸ガレノキサシン水和物(ジェニナック) – 呼吸器治療薬
急性副鼻腔炎は細菌感染のことがありますが、大半はウイルスです。ウイルスの場合には1~2週間で自然に治癒します。そこで、欧米のガイドラインでは、症状が 10 日間を超える場合や重症例の場合(39℃以上の発熱がある場合、膿性鼻汁や顔面痛が 3 日間以上続く場合)、症状が 5 日間以上続き、一度軽快してから悪化した場合に限定して抗生剤を投与するとしています。
副鼻腔は喉の奥ともつながっているため、のどの奥を鼻水が垂れ落ちてくる感じ、というのが副鼻腔炎の特徴的な所見です。昔は”蓄膿症”とも言いました。
17.1有効性及び安全性に関する試験
17.1.1国内及び海外の第II相、第III相臨床試験(1)疾患別有効率
呼吸器感染症及び耳鼻咽喉科領域感染症患者を対象とした、1日1回400mg投与による国内及び海外の第II相、第III相臨床試験(二重盲検比較試験を含む)における疾患別の有効率は次表のとおりであった。--------------------------表開始--------------------------
疾患名国内海外(参考)有効例数/有効性評価対象例数有効率注4)(%)有効例数/有効性評価対象例数有効率注5)(%)
咽頭・喉頭炎17/2085.0-注6)-注6)扁桃炎注1)20/2195.2
急性気管支炎注2)21/2295.5肺炎細菌性肺炎227/23497.0467/50692.3
マイコプラズマ肺炎22/2210053/5498.1クラミジア肺炎12/1392.379/8395.2
レジオネラ肺炎0-6/875.0慢性呼吸器病変の二次感染注3)139/15888.0699/80486.9
中耳炎41/4787.2-注6)-注6)副鼻腔炎23/2592.0831/91191.2
注1)扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む。注2)クラミジア急性気管支炎1例を含む。
注3)国内:慢性気管支炎、びまん性汎細気管支炎、気管支拡張症、気管支喘息、肺気腫、陳旧性肺結核、肺線維症等海外:慢性気管支炎注4)投与終了時の評価
注5)投与終了7日後の評価注6)本疾患を対象とした臨床試験は実施していない。
--------------------------表終了--------------------------(2)菌種別菌消失率
国内及び海外の第II相、第III相臨床試験(呼吸器感染症及び耳鼻咽喉科領域感染症を対象)より収集された、各菌種の菌消失率は次表のとおりであった。本剤の適応菌種に含まれるブドウ球菌属のMRSAについては国内で66.7%(2/3)、海外で87.5%(14/16)、ペニシリン耐性肺炎球菌については国内で100%(27/27)、海外で85.7%(12/14)、多剤耐性肺炎球菌については国内で100%(81/81)、海外で91.4%(32/35)、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリスのβ‐ラクタマーゼ産生菌については国内で100%(29/29)、海外で93.3%(125/134)、インフルエンザ菌のBLNARについては国内で100%(49/49)であった。[5.1参照]--------------------------表開始--------------------------
菌種・菌属国内海外(参考)消失株数/菌消失率評価株数菌消失率注7)(%)消失株数/菌消失率評価株数菌消失率注8)(%)
ブドウ球菌属53/5694.6226/24791.5MRSA2/366.714/1687.5
レンサ球菌属20/2010084/9588.4肺炎球菌122/122100304/32294.4
ペニシリン耐性肺炎球菌27/2710012/1485.7多剤耐性肺炎球菌注9)81/8110032/3591.4
モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス32/32100140/15093.3β‐ラクタマーゼ産生菌29/29100125/13493.3
大腸菌0/0-40/4588.9クレブシエラ属9/1181.861/6791.0
エンテロバクター属2/210035/3794.6インフルエンザ菌111/11299.1234/24994.0
BLNAR49/49100--肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)8/81000/0-
注7)投与終了時の菌消失率注8)投与終了7日後の菌消失率
注9)多剤耐性肺炎球菌:キノロン耐性(レボフロキサシン:MIC≧8μg/mL)、β‐ラクタム耐性(セフロキシム:MIC≧2μg/mL)、マクロライド耐性(エリスロマイシン:MIC≧1μg/mL)、テトラサイクリン耐性(MIC≧8μg/mL)、トリメトプリム/スルファメトキサゾール耐性(MIC≧4/76μg/mL)のうち2剤以上に耐性--------------------------表終了--------------------------
副鼻腔で病原体が繁殖し、大量の鼻水(膿が混ざると黄色い鼻水になります)として、鼻から垂れ流れてくる状態を副鼻腔炎と呼びます。
抗生剤(抗菌剤)の適正使用 (後編) | みうら小児科クリニック
血液の凝固を阻害する薬です。脳血管や心臓血管に障害があるときに出されています。血液が固まるときにそのシステムの何箇所かでVitaminKが必要なのですが腸管からの吸収を阻害します。VitaminKを静脈注射することで3-6時間で凝固が回復します。アスピリン(小児用バファリン)などと違ってコントロールしやすいので良く処方されています。 ところで腸内細菌もVitaminKを産生しています。抗菌剤は腸内細菌をやっつけますので、すべての抗菌剤は併用注意となっています。しかし短期間の投与ではそれほど影響はないと思います
ジェニナック錠 200mg(一般名:メシル酸ガレノキサシン水和物)の活性本体で ..
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.重大な副作用11.1.1.ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):呼吸困難、血圧低下、浮腫、発赤等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔8.2参照〕。
11.1.2.中毒性表皮壊死融解症(ToxicEpidermalNecrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明)。11.1.3.徐脈、洞停止、房室ブロック(いずれも頻度不明):初期症状として、嘔気、めまい、失神等があらわれることがある。
11.1.4.QT延長、心室頻拍(TorsadedePointesを含む)、心室細動(いずれも頻度不明)〔9.1.2参照〕。11.1.5.劇症肝炎、肝機能障害(いずれも頻度不明):劇症肝炎、著しいAST上昇、著しいALT上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
11.1.6.低血糖(頻度不明):高齢者、糖尿病患者であらわれやすい〔9.1.3参照〕。11.1.7.高血糖(頻度不明)〔9.1.3参照〕。
11.1.8.偽膜性大腸炎(クロストリジウム性大腸炎)(0.5%未満):偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.9.汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少(いずれも頻度不明)。
11.1.10.横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがある。11.1.11.幻覚、せん妄等の精神症状(頻度不明)。
11.1.12.痙攣(頻度不明)〔9.1.1参照〕。11.1.13.間質性肺炎、好酸球性肺炎(いずれも頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、好酸球性肺炎等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.14.重症筋無力症悪化(頻度不明)〔9.1.5参照〕。11.1.15.急性腎障害、間質性腎炎(いずれも頻度不明):急性腎障害、間質性腎炎等の重篤な腎障害があらわれることがある。
11.1.16.大動脈瘤、大動脈解離(いずれも頻度不明)〔8.4、9.1.6参照〕。11.1.17.末梢神経障害(頻度不明):しびれ、筋力低下、痛み等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.18.アキレス腱炎、腱断裂等の腱障害(頻度不明):腱周辺の痛み、浮腫、発赤等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔9.8.1参照〕。11.1.19.血管炎(頻度不明)。
11.2.その他の副作用1).過敏症:(1%以上)発疹、(0.5%未満)湿疹、紅斑、皮膚炎、そう痒症、潮紅、眼瞼浮腫、アレルギー性結膜炎、眼そう痒症、(頻度不明)光線過敏症。
2).肝臓:(1%以上)AST増加、ALT増加、γ-GTP増加、血中ALP増加、血中LDH増加、ビリルビン増加、(0.5%未満)尿中ウロビリン陽性。3).腎臓:(1%以上)尿中蛋白陽性、(0.5~1%未満)血中クレアチニン増加、尿中ブドウ糖陽性、(0.5%未満)頻尿、BUN増加、尿中白血球陽性、尿中赤血球陽性、尿円柱、(頻度不明)着色尿。
4).消化器:(1%以上)下痢、軟便、便秘、血中アミラーゼ増加、(0.5~1%未満)悪心、嘔吐、腹痛、食欲不振、腹部膨満、口渇、舌炎、口唇炎、(0.5%未満)胃部不快感・腹部不快感、消化不良、異常便、口内炎、舌苔。5).血液:(1%以上)好酸球数増加、白血球数減少、リンパ球形態異常、(0.5~1%未満)血小板数増加、ヘモグロビン減少、好中球数減少、(0.5%未満)赤血球数減少、ヘマトクリット減少、血小板数減少、リンパ球数増加、リンパ球数減少、単球数増加。
6).代謝異常:(1%以上)血中カリウム増加、血中ブドウ糖増加、血中ブドウ糖減少、(0.5%未満)血中塩化物減少、血中カリウム減少、血中ナトリウム減少。7).循環器:(0.5~1%未満)血圧低下、心電図QT延長、(0.5%未満)徐脈、心不全、心房細動、洞性不整脈、心室性二段脈、動悸、胸部不快感、胸痛、血圧上昇、心電図異常P波、心電図ST-T変化。
8).精神神経系:(1%以上)頭痛、(0.5~1%未満)傾眠、不眠症、浮動性めまい、(0.5%未満)しびれ、(頻度不明)振戦。9).筋・骨格:(0.5~1%未満)背部痛、(0.5%未満)関節痛、筋痛、筋痙攣、足底筋膜炎。
10).呼吸器:(0.5%未満)喘息、血痰、鼻出血、鼻閉、鼻道刺激感、咽喉頭疼痛、気胸、鼻漏、上気道炎症、鼻咽頭炎、咽喉頭炎。11).その他:(1%以上)血中CK増加、CRP増加、寒冷凝集素陽性、(0.5~1%未満)味覚障害、(0.5%未満)倦怠感、熱感、異常感、結膜出血、眼痛、眼充血、色覚異常、単純ヘルペス、(頻度不明)発熱、悪寒。
TFLX : トスフロキサシン,CFDN : セフジニル,CAM : クラリスロマイシン,RXM : ロキシスロマイシン,.
・胃腸炎
:カンピロバクター、サルモネラ菌などが原因。前者はクラリスロマイシン、後者はホスホマイシンが効くが、「抗菌剤適正使用」の点から「軽症には抗菌剤不要」とされている。
次に、Rodriguezらも同様の解析を実施し、ICUに入院した市中肺炎患者において、2剤併用療法と単剤療法とを比較している。 ..
つまり、9割(ウイルス)は抗生剤の有無にかかわらずに改善します。1割の方(細菌感染)は、抗生剤を飲めば24時間以内に改善していきますが、飲まなければ1週間以上苦しむ可能性があります。
カンピロバクター クラリスロマイシン経口(CAM)3~5 日間 ..
口腔用ステロイド製剤(商品名:アフタッチ、アフターシール他)が処方されます。
口腔粘膜に貼り付ける錠剤やシールを歯科用貼付剤と呼びます。口内炎などによる潰瘍面を保護します。歯科用貼付剤を貼り付ける粘膜部位はしっかりと清掃してから貼付することが大切です。
3.5 プロセス・バリデーション / プロセス評価 (ジェニナック錠200mg,錠剤) ..
同じ成分の薬です。どちらも先発品です。製造会社が異なりますがどちらもクラリスロマイシンであることには変わりありません。薬価には多少の違いがありますが、先発品とジェネリック薬ほどの大きな差はありません。
ジェニナック錠200mgの限定出荷長期化のお詫び; 2024/10/17フェルビナクスチック軟膏3 ..
ジェニナックとクラビットは、日常診療でもよく処方される薬です。
クラビットは、膀胱炎、肺炎、腸炎など多くの病気で使用されています。
ジェニナックは、クラビットが効かない呼吸器疾患にも有効のため、耐性菌の発生を考えると最後の砦のような薬です。
どちらの薬剤も心臓、脳に対する副作用を持ち、腎機能低下の患者さんに投薬するときや相互作用に注意を払う必要があります。同じ分類の薬剤であっても、それぞれの特徴を比較しながら注意すべき点に留意して服薬指導に活かしましょう。