フォシーガ、心不全に関する新たなエビデンスをAHA2022で発表/AZ
心不全の治療薬は、「心臓を保護する薬」「心臓を休ませる薬」「心臓を楽にする薬」「心臓を力づける薬」に分けると理解しやすいです。
これらの働きによって、心筋保護因子や心筋障害因子に作用して、崩れた代償機転のバランスを整えます。
心不全ではアンジオテンシンというホルモンが過剰に分泌されて体内のナトリウムの量が増えるので、心臓が循環させないといけない体液量が増え、血管も収縮して血圧が上昇するので、心臓に負担がかかります。
ACE阻害薬やARBは、アンジオテンシンの働きを抑えることで、心臓の負担を軽減し心臓を保護します。
当院では以下のメディアで腎臓病でお悩みの方向けの情報を配信しております。
[PDF] 慢性心不全治療薬としての SGLT-2 阻害薬について
アストラゼネカと小野薬品工業は1月10日付のプレスリリースで、「フォシーガ錠5mg、10mg(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物、以下フォシーガ)」について、日本における電子化された添付文書(電子添文)を改訂したことを発表した。
主な変更点は以下のとおり。
・「効能又は効果に関連する注意」の項の慢性心不全における「左室駆出率の保たれた慢性心不全における本薬の有効性及び安全性は確立していないため、左室駆出率の低下した慢性心不全患者に投与すること。」の記載を削除
・「臨床成績」の項に、左室駆出率の保たれた慢性心不全患者を対象とした国際共同第III相試験(DELIVER試験)の結果を追記
これらは、上記のDELIVER試験の結果に基づき変更された。今回の電子添文の改訂により、フォシーガは左室駆出率を問わず慢性心不全患者の治療薬として使用可能となった。なお、日本で承認されている効能又は効果は、「2型糖尿病」「1型糖尿病」「慢性心不全(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)」および「慢性腎臓病(ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く)」である。
心臓への負担を軽減するため、塩分制限が最も重要です。一日6gの塩分制限が推奨されています。また適度な運動、禁煙も大切です。
右心不全は、右心のポンプ機能に異常が生じることで起こります。血液の心臓への戻りが悪くなり、全身の静脈圧が上昇して血液が滞るため、特に下肢のむくみが現れます。
靴が履きにくいと感じるようになったり、むくみを押すと指のあとが残ったりします。胸やお腹に水が溜まることもあります。
MRAは、水分貯留や血圧上昇に関与するアルドステロンというホルモンの働きを抑え心臓を保護します。
フォシーガ 慢性心不全 作用機序movie | ONO MEDICAL NAVI
速効型インスリン分泌促進薬に分類される糖尿病治療薬 グルファストは2型糖尿病の方に使用できるお薬です。 グルファストは膵臓からのインスリン分泌を促すタイプの血糖降下薬で、効果が出るのが早く作用時間が短いのが特徴です。 そ…
この薬剤により心臓に備わっている利尿ホルモン(ナトリウム利尿ペプチド)を増やすことができ、心臓保護につながるという仕組みです。 ..
速効型インスリン分泌促進薬に分類される糖尿病治療薬 グルファストは2型糖尿病の方に使用できるお薬です。 グルファストは膵臓からのインスリン分泌を促すタイプの血糖降下薬で、効果が出るのが早く作用時間が短いのが特徴です。 そ…
心臓を休ませて心臓を元気にします。 少ない量から始め、血圧・脈拍 ..
どちらも降圧薬の一種で、血管を拡張させ血圧を下げる効果があります。それに加えて心臓に負担をかけるアンジオテンシンIIという物質を抑制し、心臓の拡張や肥大を抑制する効果があります。「目に見えない治療」の代表です。代表的な薬剤としてACE阻害薬にはエナラプリル、イミダプリル、ARBにはテルミサルタン、バルサルタンなどがあります。
フォシーガとは?(SGLT-2阻害薬:腎臓病の新しい治療薬として)
フォシーガにより腎臓病の治療は格段に進歩したと考えており、当院でも積極的に使用しております。
イラストで学ぶ医学!「心不全で腎機能が低下する理由とは?」心臓と腎臓の関係をわかりやすく解説!
1日1回タイプの注射での糖尿病治療薬 ビクトーザは、GLP1受容体作動薬に分類される糖尿病治療薬で、2型糖尿病の方に対して限定的に使用できるお薬です。 食事をして血糖値が高くなる時だけ膵臓に作用してインスリン分泌を促すタ…
無症候性心不全患者におけるSGLT2阻害薬ダパグリフロジンの心臓周囲脂肪減少 ..
β遮断薬は心臓の交感神経を抑え、心臓への過剰な刺激を抑制します。心臓を休めて負荷を軽減し、心機能の維持・改善に働きます。「目に見えない治療」の代表です。心不全治療のキードラッグと言ってもいいですが、容量を増やしすぎると心拍出量が下がって低拍出症候群という非常に危険な状態となるため、患者さまに適した容量を見極めがとても重要です。代表的な薬剤としてカルベジロール、ビソプロロールがあります。
心筋梗塞後の方や開心術後のような治療後の患者さんにおきましては、筋力が落ちないように心臓リハビリテーションを行っていきます。 ..
1日1回タイプの注射での糖尿病治療薬 ビクトーザは、GLP1受容体作動薬に分類される糖尿病治療薬で、2型糖尿病の方に対して限定的に使用できるお薬です。 食事をして血糖値が高くなる時だけ膵臓に作用してインスリン分泌を促すタ…
以前のブログ(慢性腎臓病の新しい治療薬 ~SGLT2阻害薬~)で、紹介しましたSGLT2阻害剤のダパグリフロジン(フォシーガ ..
前述のACE阻害薬/ARBと同様に、心臓の拡張や肥大を抑制する効果があります。
収縮能の低下した心不全に対してはACE阻害薬/ARB、β遮断薬、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬を可能な限り全て導入し、副作用のない範囲で最大容量を目指していくのが基本的な方針です。
心不全の治療薬は長らく新しいものが登場しませんでしたが、ここ数年で複数の新薬が登場し効果が実証されています。
コラランは、心臓のペースメーカー電流である過分極活性化陽イオン電流(If)を阻害することで、心臓 ..
虚血性心疾患や弁膜症がないのに、心臓の筋肉そのものが変性しダメージを受けるものがあります。心臓が拡張してしまう拡張型心筋症、心臓が肥大してしまう肥大型心筋症が代表的です。まれな原因としてアミロイドーシス、サルコイドーシス、心ファブリー病などがあります。
心臓は、全身へ血液を送るポンプのような働きをしています。そのポンプ機能が低下 ..
心房細動などの心拍数が早くなる不整脈が続くと、心臓がダメージを受けて心不全を発症することがあります。また房室ブロックなどの脈が遅くなる不整脈では、脈拍数が遅いため心臓から拍出される血液量が少なくなり、心不全を発症することがあります。
心臓リハビリテーションで予後が良くなり、生活の質(QOL)が向上する
SGLT2阻害薬は、2型糖尿病の治療に用いられる薬剤ですが、最近では心不全の治療にも使用されるようになりました。SGLT2阻害薬は、腎臓のSGLT2(腎臓でグルコースを再吸収するトランスポーター)を阻害することで、尿中にグルコースを排泄する作用があります。そのため、血糖値を下げるだけでなく、体重の減少や血圧の低下、脂質代謝の改善など、多くの効果が報告されています。
心不全に対するSGLT2阻害薬は、心筋そのものを保護する効果、血圧を下げることで心臓の負担を減らす効果、腎機能を改善・維持することで心臓の負担を減らす効果があります。また利尿作用があるため、従来の利尿薬を減らすことができる症例があります。
2019/8/31(土)-9/4(水)、パリにて開催中のヨーロッパ心臓病学会 ..
心不全になると循環する体液の量が減り、血圧が下がってくるので、これを修正するために、体液の量を増やして、血圧を上げるような変化がおきます。
体にたまった余分な水分等を尿として排出することで、心臓の負荷を軽減します。 ..
心臓弁膜症の原因は様々で、先天的なものと後天的なものがあります。先天的な心臓弁膜症は、生まれつき心臓の弁膜に以上があるものを指します。後天的な心臓弁膜症は、感染症や高血圧、弁膜の老化などが原因となります。