また、フォシーガには、動脈硬化を改善する可能性があるともいわれています。
心不全では、線維芽細胞という炎症を起こす機能を持つ細胞が過剰に増殖することで、細胞外マトリックスという物質が増加し心機能に悪影響を及ぼすことがあります。
フォシーガには免疫細胞であるマクロファージを増加させる効果があるため、線維芽細胞の増殖を抑え、細胞外マトリックスを減少させるのです。
また、フォシーガは心不全だけでなく腎臓病の治療でも使用されています。
腎臓への効果については別の記事で詳しく解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
フォシーガの心不全への効果について、ここまで解説したことをまとめました。
これにより、フォシーガは心臓に直接作用して炎症を抑制し、心機能に良い影響をもたらすことが確認されています。
フォシーガは、腎臓で行われる糖の再吸収という工程を抑制し、尿に糖が排出されないようにする体内の働きを阻止します。
この工程が抑制されると糖が尿から排出されるようになり、糖とともに水分も一緒に排出されるため尿量が増加します。
これにより体内の水分量や血液量が減少し、心臓の負担軽減やうっ血の改善につながるのです。
その結果、フォシーガの腎臓への働きは、間接的に心不全を改善する効果になっています。
フォシーガは、糖だけではなくナトリウム(塩分)の再吸収も抑制するため、尿細管内でナトリウムが増加し輸入細動脈という血管が収縮します。
輸入細動脈は、腎臓にある、糸球体という血液中の老廃物や塩分をろ過して尿を作る毛細血管に向かっています。
この輸入細動脈が収縮することで糸球体内の圧力が下がり、糸球体における過剰ろ過を抑制して腎臓を保護しているのです。
フォシーガによって血管の機能が正常に維持されることで、長期的に見ても腎臓や心臓の健康を保つことにつながっています。
通常、成人にはダパグリフロジンとして5mgを1日1回経口投与する。 · <1型糖尿病>
では、具体的にどの部位に働いて効果を発揮しているのでしょうか?
次項から、心不全におけるフォシーガの働きについて詳しく解説していきます。
一方、2 型糖尿病を合併しない心不全患者では、術前の終日絶食日に SGLT2 阻 害薬を休薬し、術後は食事摂取が可能になってから再開する。
・性器感染、尿路感染
フォシーガの、尿から糖を排出する働きにより、性器感染症や尿路感染症を起こす可能性があります。
単独の使用では低血糖を生じにくいため、絶食により低血糖となる心配は低い薬剤です。
フォシーガは糖尿病治療薬ですが、糖尿病ではない心不全の患者に対しても適応可能です。
現在は、心不全治療において最優先で使用すべき4つの治療薬の1つに選ばれています。
食欲がなくても絶食(全く食べ物を口にしない状態)は避けるようにして ..
フォシーガが分類されるSGLT2阻害薬が心不全の治療薬として承認されたのは2020年とまだ最近のことです。
それにもかかわらず、SGLT2阻害薬はすでに従来から心不全の治療薬として使用されていたARNI、β遮断薬、MRAとともに心不全治療薬のファンタスティック4と称されています。
◇SGLT2阻害薬(フォシーガ、ジャディアンス、スーグラなど)
ファンタスティック4とは、上記4つの治療薬が、心不全早期における使用で生命予後を延ばすと期待されていることから、"素晴らしい4剤"という意味を込めて呼ばれている名称です。
※ SGLT2阻害薬:スーグラ・フォシーガ・ルセフィー・ジャディアンス
このようにフォシーガは、その効果の高さと安全性から、心不全治療において積極的に使用することを推奨されています。
絶食状態にならないようにして下さい。 (3)数時間おきに病状の把握に努め ..
ちなみに、フォシーガと同じくSGLT2阻害薬に分類され、心不全への効果が認められている2型糖尿病治療薬にジャディアンスがあります。
の recommendation3)では、2 型糖尿病非合併心不全患者では、術前の終日絶食日に SGLT2 阻害薬を休薬し、
フォシーガは、心臓の負担を軽減することでこのような症状を緩和させると期待されているのです。
図1はSGLT2阻害薬ダパグリフロジン(商品名フォシーガ)の腎保護効果 ..
ジャディアンスの心不全への効果については、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
商品名としてカナグル、スーグラ、フォシーガ、ジャディアンス、デベルザ、ルセフィ等があります。 ..
「糖尿病ではない人が糖尿病の薬を飲んでしまうと、低血糖になってしまうのでは?」と不安になる人も多いでしょう。
及ぼす影響並びに絶食下及び摂餌下の血漿中グルコース濃度に及ぼす影響を検討 ..
しかし、フォシーガの場合、体内に必要な糖は残し、不要な糖のみ排出する医薬品であるため低血糖は起こしにくいとされています。
承認番号:22600AMX00528(フォシーガ®錠5 mg)、22600AMX00529(フォシーガ®錠10 mg).
フォシーガの副作用やリスク、使用する上での注意点について理解したうえで安全に使用し、治療に役立てましょう。
[PDF] 茨城県立中央病院 手術部運営委員会 術前中止薬一覧
糖尿病治療では1日1回5mgから投与し、効果が不十分の場合に10mgに増量するため、5mgと10mgの錠剤があります。
SGLT2阻害薬一覧 用量 エンパグリフロジン (ジャディアンス®︎) ダパグリフロジン (フォシーガ ..
心不全になると、心臓のポンプ機能が低下して体全体に十分な量の血液を送り出せなくなります。さらに、全身の血液が心臓に戻る機能も低下し、血液が滞るうっ血が起こります。
ダイエット外来について | つゆはし内科(Tsuyuhashi Naika)
重度の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎不全患者では本剤の血糖降下作用が期待できないため、投与しないでください。
胆石胆嚢炎になると絶食で数週間入院となります。お仕事をされていたり ..
腎機能障害のある患者においては経過を十分に観察し、糖尿病の血糖コントロール改善を目的として使用している患者においては、継続的にeGFRが45mL/min/1.73m2未満に低下した場合は投与の中止を検討してください。