心不全患者において SGLT2 阻害薬を使用する場合、各薬剤の添付文書および本


なお、フォシーガは日本では、2型糖尿病、1型糖尿病、慢性心不全(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)、慢性腎臓病(ただし、末期腎不全または透析施行中の患者を除く)を効能・効果として承認を取得している。添付文書には、効能・効果に関連する注意として、「5.5 左室駆出率の保たれた慢性心不全における本薬の有効性及び安全性は確立していないため、左室駆出率の低下した慢性心不全患者に投与すること」が記されている。


英国グラスゴー大学医学部循環器学教授であり、Institute of Cardiovascular and Medical Sciencesの副所長も務めるJohn McMurray氏は、次のように述べている。
「1万1,000例を超えるすべての範囲の左室駆出率の心不全患者を対象とした当患者レベルのメタ解析で、ダパグリフロジンは心血管死および心不全による入院のリスクを低下させることが明らかになりました。左室駆出率の測定結果が得られていなくてもただちに治療を開始できることから、この結果は臨床現場で果たす有益な役割を支持するものです」。

DAPA-HF試験は、2型糖尿病合併の有無にかかわらず、HFrEF患者4,744例を対象とし、フォシーガ10mgを1日1回、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(ACEi)またはアンジオテンシン受容体遮断剤(ARB)から成る標準治療(SoC)に追加投与したときの効果を、プラセボとの比較により評価するようデザインされた、第3相国際多施設共同並行群間無作為化二重盲検比較試験。主要複合評価項目は、心不全の悪化(入院またはそれに相当するイベント[心不全による緊急受診])の初回発生までの期間または心血管死だった。フォローアップ期間の中央値は18.2ヵ月。

[PDF] 慢性心不全治療薬としての SGLT-2 阻害薬について

また、DELIVER試験は、2型糖尿病の有無を問わず、左室駆出率が40%超の心不全患者の治療として、フォシーガの有効性をプラセボとの比較で評価するようにデザインされた、国際共同、無作為化、二重盲検、並行群間比較、プラセボ対照、イベント主導型第3相試験。フォシーガは、基礎治療[SGLT2阻害薬の併用を除く、糖尿病や高血圧などのすべての併存疾患に対する地域の標準治療]への追加治療として1日1回投与された。同試験は、駆出率が40%超の心不全患者を対象に実施された臨床試験で、6,263例の患者が無作為化された。主要評価項目は、心血管死、心不全による入院、または心不全による緊急受診のいずれかが最初に発生するまでの期間。

患者さんから腎臓病の治療として注目を集めているフォシーガという薬についてご相談を頂くことが多くなってきたので触れたいと思います。

そんなSGLT2阻害薬に心不全を改善する心保護作用があるということが、近年、言われてきています。当院でも心不全の患者様に対し、SGLT2阻害薬を使用する機会が増えました。

第3相DAPA-HF試験および第3相DELIVER試験は、フォシーガをプラセボとの比較により評価する無作為化二重盲検試験。各試験では、心不全と診断され、機能制限がある、およびナトリウム利尿ペプチド値上昇を呈する患者が登録された。2つの試験の主な違いは、DAPA-HF試験では左室駆出率が40%以下の患者、DELIVER試験では左室駆出率が40%を超える患者が無作為化されたこと。各試験は20ヵ国で実施され、両試験合計で1万1,007例の心不全患者が対象となった。


心不全に対するSGLT2阻害薬の使い方についてまとめてみた 2023.12

フォシーガは糖尿病の治療薬として使われていましたが、血糖値を下げるだけでなく腎機能を保護する効果も期待され、糖尿病の患者さんには積極的に使用されていました。

果は、日本の多くの慢性心不全患者さんの生命予後を改善する可能性を有しています。今回

ループ利尿薬との併用で使用されることが多いのですが、ループ利尿薬の量を減らして、その代わりにSGLT2阻害薬を投与されているケースが増えています。例えば、私の担当していた患者様で87歳男性、心不全の胸水貯留にてアゾセミド60mgにて治療中でしたが、入院中にエンパグリフロジン10mgを追加し、結果的にアゾセミド30mgへ減量することができた患者様もいらっしゃいます。

新規心不全治療薬が出そろいましたが、どのように使えばいいのか、なぜ使えばいいのか迷います。新規心不全治療薬の使い方 ..

先天性心疾患患者の多くが成人に達する時代になり,先天性心疾患の半分以上は成人である.成人に達した先天性心疾患患者の死因として,不整脈と併せて問題になってくるのが心不全である.そのため心不全治療をすることで先天性心疾患の予後をさらに改善させることができると思われる.心不全治療で,外科的治療・カテーテルインターベンションと並んで重要なのが,薬物療法である.近年新規心不全治療薬が出現し,心不全薬物治療が変わりつつある.今後も新しい心不全治療薬が出現してくると思われるが,今の時点で古典的な心不全治療薬から新規心不全治療薬まで,その使い方を学び直すことは極めて重要と思われる.本稿が今後の皆様の日常診療に少しでも役に立てば幸いである.

結果は、Dapagliflozin(フォシーガ)を用いたほうが心不全改善効果 ..

参考)
HFrEF(heart failure with reduced ejection fraction):収縮機能が低下した心不全
HFpEF(heart failure with preserved ejection fraction):収縮機能が保たれた心不全

阻害薬 / ジャディアンス(エンパグリフロジン) ・SGLT2阻害薬 / フォシーガ ..

現在、心不全の治療薬として承認されているSGLT2阻害薬はエンパグリフロジン(商品名:ジャディアンス®)とダパグリフロジン(商品名:フォシーガ®)の2種類です。当院でも心不全に対し、SGLT2阻害薬を投与している患者様が増えています。

心不全の成人患者さんの治療薬としても承認されています。 アストラ ..

ただし、フォシーガの腎保護効果について明らかになっていることと、明らかになっていないことがあり、積極的に使用したい場合とそうではない場合を筆者の主観で以下のように分けてみました。

シート記載など:(表)フォシーガ10mg、フォシーガ、10、(裏)forxiga10mg ..

フォシーガ錠は5mgと10mgがあり、必要性や用途に応じて量を調整していきます。

また、水分量の調節やその他さまざまな作用によって慢性心不全や慢性腎臓病を改善します。

フォシーガに限らずどのお薬もメリット・デメリットがあり、それらを天秤にかけて判断していく必要があります。

SGLT2阻害薬フォシーガ、日本で慢性心不全の承認取得/AZ・小野

2015年に発表されたEMPA-REG OUTCOME試験では、心筋梗塞や脳卒中の既往のある2型糖尿病患者に対して、既存の治療薬にSGLT2阻害薬であるエンパグリフロジンを併用することにより総死亡を32%、心血管疾患による死亡を38%、および心不全による入院を35%、低下させることができたという報告でした。これらのリスク低減効果は種類により差はありますが、他のSGLT2阻害薬でも認められています。

フォシーガの情報提供活動は小野薬品工業とともに行う。フォシーガ ..

フォシーガにより腎臓病の治療は格段に進歩したと考えており、当院でも積極的に使用しております。

SGLT2阻害薬は心不全でも腎障害でも頼りになるマルチプレイヤー

解析では、フォシーガは、心不全患者で左室駆出率に関わらず、中央値22ヵ月のフォローアップ期間で、心血管死リスクを14%(p=0.01、絶対リスク減少率[ARR]1.5%)、原因を問わない死亡リスクを10%(p=0.03、ARR 1.5%)、心不全による(初回および再)入院のリスクを29%(p

お薬は販売開始順に掲載しています。 ※1 先発医薬品:新しい有効成分・使い方 ..

急性心不全の初期対応から急性期病態に応じた治療の基本方針

急激な血圧低下は腎機能を悪化させるため、少量から開始し適宜増量を行う。 慢性期治療方針

この併合解析の結果は、スペインのバルセロナで開催された2022年欧州心臓病学会年次総会で発表され、「Nature Medicine」に掲載された。心血管死リスクの抑制は、事前に規定された複数のサブグループで一貫して認められており、すべての範囲の左室駆出率の心不全患者での心不全治療薬の死亡率低下への効果を示す初の解析結果としている。