SGLT2阻害剤フォシーガ、慢性腎臓病治療薬開発でFDA ..
矢島:日本の場合、糖尿病患者の6割くらいはDPP4阻害薬から治療が開始されています。ただ、最近の知見を踏まえると、SGLT2阻害薬をなるべく早く使っていくことが、長い目で見て患者の予後改善の重要なファクターになるのではないかと考えています。メディカルアフェアーズでも、そういった方向で活動をしています。
矢島:われわれが日本、英国、ドイツ、オランダ、ノルウェー、スウェーデンの6カ国で約77万人の2型糖尿病患者を対象に行ったリアルワールド研究では、2型糖尿病患者が最初に発症する心血管・腎疾患は慢性腎臓病が最多で、次に心不全が多いことがわかりました。心機能や腎機能を悪化させないため、糖尿病を早期に治療することは非常に重要です。そこはSGLT2阻害薬がすごく役に立てるところですし、心不全や慢性腎臓病を発症した患者についても、心腎連関を意識しながらトータルでケアすることができる。フォシーガは、早期の段階から心不全や腎臓病を発症する後期の段階まで、幅広く患者の役に立てる薬剤として成長させていきたいと思っています。
緒方:アストラゼネカにとって、循環器・腎・代謝という領域は重要な位置付けで、グローバルで見ても成長ドライバーになっています。互いに密接に関連している疾患だということを踏まえて、主に代謝、心不全、慢性腎臓病、この辺りの薬剤をしっかりと提供することで、疾患の進展抑制、臓器保護、予後改善を目指すという考えでポートフォリオを組んでいます。
承認番号:22600AMX00528(フォシーガ®錠5 mg)、22600AMX00529(フォシーガ®錠10 mg).
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緒方:コロナ禍真っ只中での発売となりましたが、引き合いはすごく強く、すでにほとんどの大学病院で口座が開いています。高カリウム血症治療薬としては45年ぶりの新薬で、本当に待ち望まれていたんだと実感しています。血清カリウム値が異常に高いと、これもまた心血管疾患につながりますので、幅広く心・腎領域をカバーしていけると考えています。
矢島:腎不全の患者は、心臓が悪くなればなるほど心血管死や腎不全による死亡が増えるし、逆に心不全が悪くなれば腎臓も悪くなるので、これらは1つの疾患群と捉えていいと思うんです。フォシーガはそれらに対して総合的に効果を示せるようなので、臨床現場で有用に使っていただけるのではないかと期待しています。
アストラゼネカは、医薬品医療機器総合機構(PMDA)に対して、選択的ナトリウム・グルコース共輸送体2(以下、SGLT2)阻害剤フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン、以下、フォシーガ)の、成人1型糖尿病患者さんのインスリン療法への経口の補助治療としての効能・効果追加の製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったことを発表しました。
アストラと小野薬、慢性腎臓病薬「フォシーガ」 厚労省から承認取得
「DEPICT」は、DEPICT-1およびDEPICT-2の2つの臨床試験で構成されており、インスリン治療で血糖コントロールが不十分の1型糖尿病患者を対象に、フォシーガ5mgまたは10mgが血糖コントロールに及ぼす影響を評価した24週間の無作為化二重盲検並行群間試験。全症例が24週時およびその後28週間延長時(合計52週時)で評価された。
両試験では、血糖コントロールが不十分な1型糖尿病患者に、用量調整可能なインスリン療法への経口投与の補助治療としてフォシーガを投与した。その結果、フォシーガ5mgおよび10mgいずれの用量も平均HbA1c値(主要評価項目)がベースラインから低下し、また24週の時点での体重とインスリンの1日総投与量(副次評価項目)が減少した。
アストラと小野薬、慢性腎臓病薬「フォシーガ」 厚労省から承認取得 ..
HbA1c値の目標値は7.0%未満とされているが、1型糖尿病患者における平均HbA1c値は7.8%と高い傾向にある(糖尿病データマネージメント研究会調査)。このため、インスリン治療と併用可能な治療薬の開発が期待されていた。
今回の承認は、第3相臨床開発プログラム「DEPICT(Dapagliflozin Evaluation in Patients with Inadequately Controlled Type 1 Diabetes)」、および別途実施された国内第3相長期安全性試験(D1695C00001試験)の結果にもとづくもの。
アストラゼネカ/小野薬品工業:SGLT2阻害剤「フォシーガ」、慢性心不全治療薬として承認[新薬開発・販売 FRONTLINE]
フォシーガは、腎尿細管でのグルコース再吸収を抑制するSGLT2に対する選択的かつ可逆的な阻害薬であり、血液中の過剰なグルコースを尿中に排出することで血糖値を低下させる薬剤。インスリンを介さずに空腹時血糖および食後の高血糖を改善する。経口1日1回投与で単剤療法または併用療法の一環として使用される。
一方、1型糖尿病は、主には自己免疫反応によってインスリンを生成する膵臓内の膵島β細胞が壊されてしまうことで発症する。日本では「インスリン分泌が枯渇した1型糖尿病」患者の数は10~14万人と推定されている。SGLT2阻害薬ではスーグラに続いて2剤目。
最近開発された薬として、SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬の2種類があり ..
アストラゼネカと小野薬品工業は8月26日、選択的SGLT2阻害剤「フォシーガ錠」(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)について新たに慢性腎臓病(CKD)の効能・効果の承認を8月25日付で取得したと発表した。フォシーガは、国内で初めて正式に承認されたCKD治療薬となる。
SGLT2阻害薬として2型糖尿病にすでに使用されていた経口剤「フォシーガ ..
アストラゼネカと小野薬品工業は、SGLT2阻害薬「フォシーガ錠5mg、10mg(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)」について、1型糖尿病の効能・効果および用法・用量の承認を取得したと発表した。
1型糖尿病と2型糖尿病の両方に効果があることを疑問に思われる方もいるかもしれませんが、それについては開発時の臨床試験を簡単にご紹介します。
小野薬品工業株式会社は、日本の大阪市に本社を置き、特定領域における革新的な医薬品の創製に取り組む研究開発型の製薬企業です。当社は、特に医療ニーズの高いがんや免疫疾患、中枢神経疾患およびスペシャリティ領域を創薬の重点研究領域として活動しています。詳細については、 をご覧ください。
アストラゼネカと小野薬品工業は3月24日、ブリストル・マイヤーズが申請していた「フォシーガ ..
日本においては、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝、呼吸器・免疫およびワクチン・免疫療法を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。アストラゼネカ株式会社については をご覧ください。フェイスブック とインスタグラム もフォローしてご覧ください。
薬事分科会審議参加規程における、上記申請品目に係る競合品目、競合企業及びその選定理由
フォシーガは、2型糖尿病合併の有無に関わらず、CKDステージ2~4、かつ尿中アルブミン排泄の増加を認める患者4304例を対象にプラセボと比較検討した国際多施設共同無作為化二重盲検第3相試験「DAPA-CKD試験」で、ACE阻害薬もしくはARBとの併用で、複合主要評価項目(腎機能の悪化もしくは死亡)のリスクを39%低下させ、また全死亡の相対リスクを有意に31%低下させたとされている。
この「糖尿病の薬」は、SGLT2阻害剤と呼ばれるもので、もともとは糖尿病の治療薬として開発されました。 ..
昨年、SGLT2阻害薬として初めて慢性心不全での承認を取得し、慢性腎臓病への適応拡大を申請した「フォシーガ」。同薬を開発したアストラゼネカの緒方史子氏(執行役員 循環器・腎・代謝/消化器事業本部長)と矢島利高氏(メディカル本部 循環器・腎・代謝/消化器疾患領域統括部 統括部長)に、その意義や心・腎領域の事業戦略について聞きました。
全国20数大学が参加し、CKD患者を自動抽出するアルゴリズムを開発、電子 ..
国内の患者数は、慢性心不全が130万人、慢性腎臓病が1330万人と推定されています。両疾患への適応拡大によって、SGLT2阻害薬の市場も大きく拡大しそうです。
キャリア開発のためのソフトスキル; 地域医療と患者さんの日常を支える医療施策情報
フォシーガは、左室駆出率が低下した心不全(HErEF)の患者を対象に行ったP3試験「DAPA-HF試験」で、標準治療への上乗せで主要複合エンドポイント(心不全の悪化/心血管死)をプラセボに比べて26%低下。慢性腎臓病患者を対象とした同「DAPA-CKD」でも、主要複合エンドポイント(腎機能の悪化/心血管死または腎不全による死亡)を39%抑制しました。いずれも、2型糖尿病の有無に関わらず有効性が示されており、「心・腎保護薬」としての期待が高まっています。